はい、そもそも調香を習いにいったのは、
先生の作られた香りに感動したから、というのはもちろんですが、
勉強することによって、ウイスキーの香りの組み立てがわかるのではないか、
という大きな目的があったからでした。
ようやく原点に立てたわけです(笑)。
で、早速問題が。
スモーキー、ピーティーな感じを、どうやって作ろう???
さすがに、スモーキーでピーティーな香水はありません(笑)。
先生の提案は、動物香料を使ってはどうか、と。
なるほど!!
動物香料とは、その名のごとく、動物からとった香料です。
カストリウムはビーバーの肛門の近くにある香嚢からとった香料。

シベットは、ジャコウネコの分泌物。

はっきり言って、万人受けするいい香りではありませんが、
これを香水にほんのちょっと入れると、
不思議といい香りにまとまるのです

味で言うところの隠し味的なものです。
カストリウム、ウッディな香りのアセチルセドレン、オイゲノール、
その他いくつか調合してみました。
「香りが割れているわね。やり直してみる?」
はい、やり直しはいつものこと(笑)。
少量加えた香料の中で、NGのものがあったようで…(笑)。
再度トライ

「さっきよりかなりいいわね」
でも、自分としては、カリラ12年のドライ感がない。
なんとなくまったりとした甘さを感じる。
これなら、いわゆる南国フルーツ系の方が近いんじゃないのかな。
というわけで、家に作品を持ち帰り、
我が家のどのボトルと一番近いか、嗅いでみることにしました。
香りはムエット(試香紙)で嗅ぎます。
ウイスキーの香りをムエットで嗅いだことのある人は
ほとんどいないんじゃないのかな(笑)。
ボトルから嗅ぐ感じ、グラスから嗅ぐ感じ、ムエットから嗅ぐ感じ、
みんな違います。
グラスを変えただけでも香りの感じが違うんですから

しかし、私は調香のやり方に沿ってカリラを模倣しているので、
ムエットで嗅ぎ比べます。 (続く)

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