実は先日,ある香りに完全に悩殺されてしまいました。
名古屋の調香師さんが作られた香水。
http://www.atelier-parfum.com/index.html
自然香料だけで作ってある香水なので,
一般的な香水とは違って,くどさがないのです。
いろいろ香りをかがせていただきましたが,
私が大好きなネロリを使ってあるコロンを1つゲットしました。

アロマセラピストとして,
香りをブレンドするのはそんなに下手な方ではないと思っていましたが,
格が違いすぎました。
ま,それはそうでしょう。
フランスで巨匠に弟子入りされ,長年勉強され,
調香師としてのキャリアも長い方なので,
比較対象になるはずもありません。
しかし,こんなに心を持っていかれるような香りに出会ったのは,
本当に初めてなのです。
いや,もうひとつあげるなら,
それはモルトの香り

大好きなモルトの香りは,
本当に私をアナザーワールドに連れていき,
心身の疲れを,完全に取り除いてくれるのです。
「いい香り」の定義をどうしても解明したい。
私はその調香師の方に弟子入りすることにしました。
どれだけ続けられるか,本当のところ自信はないのですが,
まずは一歩踏み出すことが大事です

調香師になることが目的ではなく,
モルトのいい香りの定義を解明するため。
うっとりとしてしまうモルトの香りの秘密を探るため。
元になる香りは違いますが,
香りを分析したり統合したりするという点では同じ。
とはいえ,超不純な動機(笑)。
でも,調香師は,ウイスキーの世界ではまさにブレンダーです。
その調香師の方,
「自然にあるものが,一番いい香りなのよ」と。
香りを組み立てるプロフェッショナルの方が,
自然がお手本だと言われる。
自然に勝るものはないと言われる。
であるなら,モルトは,まさに自然そのものの香り

(ワインも日本酒も焼酎もだよ,と,突っ込みが入りそうですが(笑))
学ぶ価値は絶対あります


Whisky Magazine Japan 2011 Autumn号におもしろい記事が載っています。
ロジャ・ダブという,香水業界におけるカリスマ的調香師の方が,
シングルモルトのアロマに関する研究を
なんと,マッカランと共同で進めているのだそうです!
そして,共同研究の成果が,
12本の「マッカランアロマボックス」に収められているのです。
http://www.coolhunting.com/food-drink/the-macallan-and-roja-dove-sensory-experience.php
どこぞの「アロマノージングキット」とはちょいと違う感じです(笑)。
(後からわかりましたが,
アロマノージングキットも,調香師の方が作成されたものでした)
いろいろネットサーフィンしておりますと,
このマッカランの12本のアロマボックス,
2011年3月ソウルで行われたウイスキーマガジンライブで,セミナーが行われたよう。

(ブログの記載でしたので,ここにはリンクいたしません。
Macallan Roja Doveで検索すると見つかると思います)
私は「中」であることを誇りに思っている人間ですので(笑),
調香師にはなれませんが,
ちょいと新たな側面から,
モルトの香りのお話しができるようになれたらな,と思っております


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