2010年10月19日

「知の不幸」と「未知の幸」





マスター「昔だったらみんなトミントールの No.1を美味しいと

     感じていたはずなんだよね。
  
     加水タイプでも美味しい美味しいと言っていたよ。

     知識や経験が増えると、

     今まで美味しいと思っていたものに満足できなくなる。

     なんだか不幸だよね。『知の不幸』なんだよね」

iku  「逆に、いろいろな知識や体験がないと、みんな美味しい♪ と感じるよね。

    『未知の幸』か」



Tomintoul1.jpg
1-OFFICIAL PEATY TANG 40.0%



全くそうなのです。

私もモルトを飲み始めた頃は,

12年くらいの普通の加水型オフィシャルばかりを飲んでいて,

それで美味しいるんるんと思っていたのに,

ボトラーズのカスクを知ったために,

以前美味しいるんるんと思っていたはずのものに満足いかなくなった

「不幸」を経験しています。




今日仕事帰りの電車で読んできた

田崎真也「言葉にして伝える技術―ソムリエの表現力」祥伝社

に,たまたまドンピシャなことが書いてあったので引用してみまするんるん




ここで,「おいしい」と感動するときは,

どんなときかということを考えてみましょう。

もちろん慣れ親しんだ味をおいしいと感じるときもありますが,

感動をともなうとなると,通常は新しい味に出会ったときではないでしょうか。

今までおいしいと思っていた感覚を超えるおいしさに出会ったときに,

驚き,感動する。

ただ,おいしいと感動した翌日に同じものを同じシチュエーションで食べたとする。

昨日はあれほどまでにおいしいと感動し,喜んだはずなのに,

今日はそれほどのものとは思わないことがあります。…

つまり同じものに対しては,

驚きを含めた大きな感動は継続していくことができないということです。




言葉にして伝える技術.bmp
田崎真也「言葉にして伝える技術―ソムリエの表現力」祥伝社



新しいものに出会うるんるん

今までの感覚を越えるるんるん

まさに,そうですよね。

加水の濃度調整型しか知らなかったのに,カスクストレングスに出会う。

感動する♪加水が物足りなくなる。

青リンゴ様のフルーツしか知らなかったのに,南国フルーツに出会う。

感動する♪青リンゴがちょっと色あせて感じる。




大学のときに付き合っていた彼氏。

そのときは雲の上の人のはずだったのに,

自分が社会人になり,出会う人の幅が広がり,

なんとなく彼氏に魅力を感じなくなってしまった…。

振った(笑)。

結局,同じことですね(笑)るんるん




「知の不幸」と「未知の幸」

結局どっちが幸せるんるんなのか。

「知の不幸」でしょ,やっぱりるんるん

だって,次の「知」を体験するまでは「幸」でいられる。

結局「幸」がたくさん集まるのはこっちの方です。

「未知」は,そもそも新しいものに出会えないわけですからねるんるん




「変わらない」とか「昔ながら」という言葉,

とても肯定的なイメージがありますが,

新しい感動を人に与えていない,と捉えることもできます。

そう,「未知の幸」になるパターン。




毎日,たくさんの新しいモルトが作られていく。

私達に新たな感動を与えるために揺れるハート

そのモルトたちに,

そして,その製造に携わっている方々に,心から感謝揺れるハート




おまけ:

上記の本,五感で感じたことを言語化する大切さについて書かれています。

普通,味覚や嗅覚などの感覚は右脳で処理しているのに,

田崎氏は,香りを言語化してデータにしているので,

香りを左脳で分析している,ってことがとても印象的でした。

味や香りを言語化するということに関し,つまりテイスティングですが,

とても勉強になりました。

お薦めです〜るんるん







s-s-ozaki.jpg
こんな夜は、たまにはワインでも。









posted by standbar at 00:14| STANDBARにて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。