前回の投稿の最後に、
自家製正露丸リキュールからの模倣、と書きましたが、
香りの模倣を、もう一つの角度から挑戦しようと思っています。
ずばり、正露丸を使います

アイラの香りを正露丸みたい、という人が多いなら、
本物の正露丸でアイラの香りを模倣することができるのか、
実際にやってみようよ

模倣するとき、
写生のように本物そっくりに近づける方法と、
ものまねのようにデフォルメすることによって特徴をつかむ方法があります。
人工的な香料って、強いんです。
正露丸は言うまでもなく、ですね(笑)。
生のイチゴと、かき氷のイチゴシロップの香りを比べたら、
イチゴシロップの方が強いはずです。
そして、ブラインドで香りを嗅ぐと、
もしかしたらイチゴシロップの方を本物のイチゴだと思うかもしれません。
香料には、本物の特徴を際立たせる何かがあります。
香料って、ものまねみたいなものだと思うんです。
本物はこんなに極端でないけれど、これはやっぱり五木ひろしさんです


「昔、正露丸をちょっとグラスにつけて、
『アイラだよ』って言って出してみたら、
すっごい怒られちゃって、トラウマなんだよね…」
マスターは実験好きです

怒られない形で再実験しましょうよ

まずは、自家製正露丸のリキュールを作る

スピリタスに正露丸を漬けこんでみますか(笑)?

ベースになるモルトは、グレンリベットかな。
これにほんの1滴、2滴正露丸リキュールを入れてみる。
何滴がほどよいかは、実験してみないとわかりませんね。
これを「アイラの素」としましょう

「アイラの素」を飲んで、
あ、アイラ!と思うかもしれないけれど、
本物のアイラと比べてしまうと、全然違うじゃん!かもしれません。
でも、アイラかも!と思ったら、
いい意味で騙されたら、
まずはデフォルメ成功ですね

そして、ここに何を加えれば、
カリラらしさ、ボウモアらしさ、ラフロイグらしさ…が出るのでしょうか。
これがわかると、アイラの各蒸留所の特徴、
各蒸留所のハウススタイルがわかるんじゃないのかな

追伸:正露丸は、いくつかのメーカーが作っています。
メーカーによって成分の含有量が違い、香りが違います。
今回実験に使ったのは、ラッパのマークの正露丸ではありません。
